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LovableのFDE部門を読む|10月に立ち上げたチームの求人4件と報酬・選考

執筆・監修:/各社の公式求人票・公式発表などの一次情報を出典として明記しています

LovableがAI時代に立ち上げたFDE部門と求人4件を読み解く記事のサムネイル

この記事の要点

  • 01Lovableは2026年10月、FDE部門の創設メンバーとしてStaff FDEとFDE Leadの2職種を、ロンドンと米国(ニューヨーク・サンフランシスコ・ボストン)で募集し始めた。
  • 02LovableのFDE求人は、2026年10月30日時点で、営業部門(GTM / Revenue)のSolutions Architectとは別の、技術部門(EPD / Enterprise Engineering)に置かれている。
  • 03米国のStaff FDEの求人票は2026年10月30日時点で8年以上の開発経験と最大50%の出張を書き、報酬レンジを19.9万〜32.5万ドル(株式あり)としている。
  • 04米国のFDE Leadの求人票は2026年10月30日時点で12年以上の経験とチームを率いた経験を求め、報酬レンジを24.1万〜39.05万ドル(株式あり)としている。
  • 05比べたReplit・Vercel・FigmaのFDE求人の年数要件は5〜6年以上で、2026年10月30日時点でLovableのStaff FDEの8年以上が最も重い。

AIとの対話でアプリを作るサービス「Lovable」(本社ストックホルム)は、2026年10月、顧客企業に入り込んでアプリを本番まで届けるForward Deployed Engineer(FDE)の部門を立ち上げる求人を、ロンドンと米国で出し始めました。求人票は、採用する人を「FDE部門の創設メンバー」と位置づけています[1][3]。同じ10月には、顧客企業が自社のAWSやAzureの中でアプリを動かせる機能などをまとめて発表し[7]、29日にはロンドン拠点の開設を発表し、拠点のチームの一つにforward-deployed engineeringを挙げました[8]。

この記事では、編集部が9月29日から取得しているLovableの公開ジョブボードのスナップショットで、10月にFDE求人がどう出入りしたかを追い、2026年10月30日時点の求人票(Staff FDEとFDE Leadの米国・ロンドンの計4件、比較のためにSolutions Architectの1件)を全文で読んだうえで、組織上の位置、要件、報酬、選考、同じく「アプリを作る道具」を売るReplit・Vercel・FigmaのFDE求人との違いを整理します。FDEという職種の総論はFDE(フォワードデプロイドエンジニア)とはをご覧ください。

LovableはなぜFDE部門を作るのか?

LovableはFDE部門を作る目的を発表では説明していませんが、同じ10月の発表は、試作のアプリを本番に載せる工程に条件があることを強調しています。同社は10月20日の発表で、大企業のチームは毎日AIで試作を作っているが、残す価値のあるものは本番に進む必要があり、それには会社の実データへのアクセスと、アプリをどこで動かし誰が使えるかについてのセキュリティ部門の承認が要る、と書いています[7]。

Lovableは2024年11月に公開されたサービスで、求人票には、これまでに6,000万件を超えるプロジェクトが作られ、AdidasやZendeskのチームも使っていると書かれています[1]。10月29日の発表では、作られたプロジェクトは7,000万件を超え、毎週120万件以上が新しく作られているとしています[8]。8月12日には、評価額133億ドルで4億ドルのシリーズCの調達を発表し、Fortune 500の企業の3分の2近くで社員が使っていること、今年中に約450人の体制にすることを書いていました[9]。

「統制のとれた乱立は、隠れた乱立に勝る。」

“Governed sprawl beats shadow sprawl.”

— Lovable — Enterprise features October roundup(2026年10月20日)[7]

この一文は、中央のIT部門やAI部門がガードレール(誰が作れるか、公開前に何の承認が要るか)を一度決め、各部門のチームがその中で作る「連邦型」の運用を説明したものです[7]。10月の発表に並んだ機能は、この運用のためのものでした。

Lovableが2026年10月20日にまとめて発表したエンタープライズ向けの機能
機能中身提供状況(発表時点)
Deploy on AWS / Azureアプリとそのデータ・ログを顧客自身のクラウドアカウント内の専用ネットワークで動かし、社内システムにはVPC/VNetピアリングでつなぐプライベートプレビュー。Deutsche Telekomが10月に自社のAWSアカウントで本番稼働[7]
Bring your own keyチャットとプロジェクトの履歴を顧客の暗号鍵で暗号化するプライベートプレビュー(AWS KMS)[7]
EU inferenceAIモデルへのリクエストをEU域内のエンドポイントに限定するEnterprise向け[7]
Organizations複数のワークスペースのSSO・SCIM・監査ログを、IT部門が1か所で管理するEnterprise向け[7]
Workspace policies と Action center個人情報の検出が未解決のアプリの公開を止める、外部協力者が公開するときやコネクタを使うアプリを公開するときに承認を求める、などEnterprise向け(Action centerはBusinessでも)[7]
Lovable API と監査ログの出力利用状況やセキュリティスキャンの結果を自社のダッシュボードやSplunkなどへ送るAPIはBusiness・Enterprise向け。監査ログの出力は提供中(対象プランの記載なし)[7]
Lovableの公式ブログ「Enterprise features October roundup」(2026年10月20日)による。

10月にLovableのFDE求人はどう動いたのか?

2026年10月の1か月で、LovableのFDE求人は「ロンドンの1件とストックホルムのリーダー1件」から「ロンドンと米国に、Staff FDEとFDE Leadが1件ずつ」に入れ替わりました。10月下旬(10月21日〜30日)には、米国の2件とロンドンのFDE Leadが新たにスナップショットに現れ、ロンドンのFDEは同じ求人IDのまま職種名が「Staff」付きに変わり、ストックホルムのリーダーの求人は掲載が終わっています(いずれも編集部のスナップショットで確認)[1][2][3][4][5]。

  1. 10/06

    ロンドンのForward Deployed Engineerを公開

    採用管理システムの公開日の値。編集部のスナップショットに初めて現れたのは10月8日取得分で、8年以上の経験と最大50%の出張はこの時点から書かれていた[3]

  2. 10/07

    ストックホルムのFDE Leadを公開

    12年以上の経験を求めるリーダー職。10月29日取得分まで掲載され、10月30日取得分では掲載が終わっていた[5]

  3. 10/13

    ロンドンのFDE Leadを公開

    採用管理システムの公開日の値。編集部のスナップショットに初めて現れたのは10月28日取得分で、報酬の記載は無い[4]

  4. 10/20

    エンタープライズ向けの機能をまとめて発表

    顧客のAWS・Azure内での実行、EU域内の推論、組織単位の管理など[7]

  5. 10/21

    米国のStaff FDEを公開

    公開日の値は10月21日だが、編集部のスナップショットに初めて現れたのは10月29日取得分。報酬は19.9万〜32.5万ドル[1]

  6. 10/22

    ロンドンのFDEが一時的に消える

    10月22日から29日までの取得分には無く、10月30日取得分で同じ求人IDのまま「Staff Forward Deployed Engineer」として戻った[3]

  7. 10/23

    米国のFDE Leadを公開

    10月25日取得分の勤務地は「New York City / Stockholm」、10月28日取得分からは「New York City / San Francisco / Boston」。報酬は24.1万〜39.05万ドル[2]

  8. 10/29

    ロンドン拠点の開設を発表

    ロンドンは約70人で、年末までに100人にする計画。拠点のチームにforward-deployed engineeringを挙げた[8]

Lovableの公開ジョブボードにあるFDE求人(2職種×2地域)
4件
編集部が集計。職種名にForward Deployedを含む求人。2026年10月30日取得。翌31日の同社の採用ページにも同じ4件が並んでいた[10]
10月下旬に公開された米国のFDE求人
2件
編集部が集計。採用管理システムの公開日の値が10月21日・23日の2件。再掲載で値がずれることがある

ロンドンの求人が「Staff」付きに戻ったとき、変わったのは冒頭の一文と、要件の2行(1行にまとまった)でした。冒頭の「exceptional(卓越した)Forward Deployed Engineer」は「experienced(経験を積んだ)Staff Forward Deployed Engineer」になり、要件の「フロントエンドのReact・TypeScriptと、しっかりしたバックエンド開発を含むフルスタックの基礎」と「保守しやすくテストされたコードを書いてきた実績」の2行が、「アプリケーションの全層にわたる幅広い開発力と、保守しやすくテストされたコードを書いてきた実績」の1行にまとまりました。8年以上という年数と、最大50%の出張の記載は変わっていません[3]。

LovableのFDEは組織のどこに置かれているのか?

LovableのFDE求人は4件とも、採用管理システムの部門が「EPD / Enterprise Engineering」です。EPDは、同社の採用ページの表記でEngineering, Product, Design(技術・プロダクト・デザイン)の部門です[10]。一方、商談の技術面を受け持つSolutions Architectの求人は「GTM / Revenue」(営業部門)に置かれています[1][6]。FDEは営業部門ではなく、技術部門の求人として出ています[1][10]。

LovableのFDEとSolutions Architectの比較(2026年10月30日時点の求人票)
項目Staff Forward Deployed Engineer(米国)Solutions Architect(サンフランシスコ)
部門の表記EPD / Enterprise Engineering[1]GTM / Revenue[6]
主な仕事顧客と一緒に設計・実装・本番運用し、実際の利用から得た知見をプラットフォームの改善に変える[1]営業と組んで技術的な要件把握・提案設計・顧客の評価を進め、デモや価値検証の型を作る[6]
年数要件8年以上のソフトウェア開発[1]年数の記載なし。成長企業でのソリューションアーキテクトかセールスエンジニアの経験[6]
報酬(求人票のレンジ)19.9万〜32.5万ドル、株式あり[1]18.1万〜24.65万ドル、株式あり[6]
出張必要に応じて最大50%[1]記載なし[6]
勤務の条件勤務地の表記はニューヨーク・サンフランシスコ・ボストン[1]サンフランシスコ勤務でリモート不可。ビザの支援・移管は不可[6]
Lovableの公開ジョブボード(Ashby)のスナップショット(2026年10月30日取得)による。Solutions Architectの求人は翌31日には掲載が終わっていた。報酬は採用管理システムに登録されたレンジで、実際の支給額ではない。

ロンドン拠点の発表も、拠点のチームを「AI研究、成長とエンタープライズのエンジニアリング、forward-deployed engineering、セキュリティ、インフラ、デザイン」を挙げ、それと並べて営業・マーケティング・人事・財務を挙げています[8]。The Next Webは、この拠点に、事業顧客と直接働くforward-deployed engineersが入ると報じました[11]。

FDEをどの部門に置くかで、評価のされ方や製品との距離が変わります。各社の置き方の比較はFDE組織の作り方(2026年)、プロダクト企業の近接職種との違いはFDEとソリューションアーキテクトの違いで整理しています。

Staff FDEの求人票には何が書かれているのか?

Staff FDEは、顧客と一緒に本番のコードを書く実務の職で、同時にFDEという機能の作法を最初から決める役割を負います。米国とロンドンの2件は、冒頭の段落の切れ目と、ロンドンにだけある一文(多くの技術職は製品か顧客のどちらかに近いが、この職は両方に近い)を除けば、本文は同じです[1][3]。

Open Position

Lovable

Staff Forward Deployed Engineer

勤務地
New York City / San Francisco / Boston
雇用形態
Full-time
報酬(求人票の記載)
$199K – $325K • Offers Equity
求人票の取得日

業務内容

  • 顧客と直接働き、業務の流れ・要望・課題を理解する
  • 曖昧な要件を明確な技術設計と動く本番システムに変える
  • Lovableのフロントエンドとバックエンドにまたがって設計・実装・テスト・デプロイ・運用を行う
  • 実際の利用から得た知見を、プラットフォームの基礎的な改善に変える
  • アプリ・インフラ・AIシステムの境界をまたぐ難しい不具合を調べる
  • FDEの技術標準・定例・手順書(playbook)など、Lovableでの働き方を形づくる

応募要件

  • 本番のソフトウェアを作って出してきた8年以上の実務経験
  • アプリケーションの全層にわたる幅広い開発力と、保守しやすくテストされたコードを書き本番で責任を持ってきた実績
  • 設計の思考と分散システムへの慣れ
  • 素早く試作し、うまくいった実験を本番品質に仕上げる力
  • 優れたプロダクトの勘と、利用者と直接働く力
  • 曖昧さが大きい環境で、自分で動いて最後まで責任を持つこと

歓迎要件

  • エージェント型のAIシステムやLLMを使って作った経験
  • ゼロからのプロダクト開発を率いた経験
  • 創業期・初期のスタートアップでの経験

この求人票の読みどころ必須要件の6項目のうち、顧客対応に直接触れるのは「利用者と直接働く力」の1項目だけで、残りは開発・設計・試作・自走です。編集部の見方では、Lovableは顧客対応の経験より、自分で本番のコードを書ききる力を先に見ています。歓迎要件の「LLMで作った経験」が必須に入っていないのも、AIの専門家より、アプリ全体を作れる技術者を求めていることの表れと読めます。

公開されている求人票の内容を、編集部が解説のために日本語で要約したものです。当サイトはこの求人の募集主体・応募窓口ではありません。募集は終了・変更されることがあります。最新の内容は求人票の原文をご確認ください。

求人票は技術スタックとして、バックエンドにGoとRust、フロントエンドにReactとTypeScript、クラウドにCloudflare・GCP・AWSと複数のLLMプロバイダを挙げています[1]。応募書類は英語で出すよう求め、英語が社内の共通語だと書いています[1]。

FDE Leadの求人票は何を求めているのか?

FDE Leadは、勤務地ごとにFDEのチームを作って率いながら、自分も手を動かし続ける職です。求人票は、少人数の「FDEリーダー」の一人として、この機能を世界でどう運営し広げるかを決めると書いています。米国とロンドンの2件の本文は、ロンドンの冒頭に「in your location(勤務地で)」の3語がある点を除いて同じです[2][4]。

Open Position

Lovable

Forward Deployed Engineering Lead

勤務地
New York City / San Francisco / Boston
雇用形態
Full-time
報酬(求人票の記載)
$241K – $390.5K • Offers Equity
求人票の取得日

業務内容

  • 優れたFDEのチームを採用し、育て、率いる
  • 顧客と直接働き、業務の流れや最も難しい技術課題を理解する
  • チームと並んで、自分で設計・試作・実装する
  • 構想から設計・リリース・改善まで案件を率いる
  • 設計判断・コードレビュー・実装を通じて技術の水準を決める
  • 顧客への導入から得た知見をプラットフォームの改善に変え、他のFDEリーダーと標準や手順書を作る

応募要件

  • ソフトウェア開発・技術アーキテクチャ・顧客向けの技術職にわたる12年以上の経験
  • 成果を出す技術チームを率いて育てた経験
  • 担当範囲が広がっても手を動かし続けてきた実績
  • フロントエンドとバックエンドの両方の確かな基礎、設計の思考と分散システムへの慣れ
  • 複雑な技術案件を最後まで受け持った経験と、利用者と直接働く力
  • コードを書く・設計を決める・技術者を率いる・顧客側の上位の関係者と協働する、を行き来できること

歓迎要件

  • チームや技術の機能をゼロから作った経験
  • エージェント型のAIシステムやLLMを本番で使った経験
  • 成長期のスタートアップ・大手テック・コンサル・エンタープライズAIにまたがる経験

この求人票の読みどころ管理職でありながら「自分で手を動かす」ことを、役割・要件・業務の3か所で繰り返し書いています。編集部の見方では、立ち上げ期のLovableは、FDEを管理する人より、FDEの手本になる人を先に探しています。要件に「顧客側の上位の関係者との協働」が入っている点は、Staff FDEの求人票には無い違いです。

公開されている求人票の内容を、編集部が解説のために日本語で要約したものです。当サイトはこの求人の募集主体・応募窓口ではありません。募集は終了・変更されることがあります。最新の内容は求人票の原文をご確認ください。

選考の流れも、Staff FDEとFDE Leadで違います。どちらも最後のほうに「自分が作った、誇りに思うものを見せる」段階を置いていますが、Leadは2段階目がライブコーディングではなく、チームの作り方や技術判断を聞く技術リーダーシップの面接です[1][2]。

LovableのStaff FDEとFDE Leadの選考の流れ(2026年10月30日時点の求人票)
段階Staff Forward Deployed EngineerForward Deployed Engineering Lead
1短いフォームの記入と採用担当との短い面談[1]短いフォームの記入と採用担当との短い面談[2]
2短いライブコーディング[1]技術リーダーシップの面接(チームの作り方、標準の決め方、技術判断)[2]
3複数回の技術面接で、問題への取り組み方を見る[1]難しい技術課題への取り組み方を見る[2]
4自分が作った、誇りに思うものを見せる[1]自分が作った、誇りに思うものを見せる[2]
5—一緒に働くリーダーたちとの面談と、最終の話し合い[2]
Lovableの公開ジョブボード(Ashby)のスナップショット(2026年10月30日取得)による。

作ったものを見せる段階は、FDEの選考の中でも準備の仕方が分かりやすい部分です。各社の選考の形式の比較はFDE面接対策で扱っています。

LovableのFDEの報酬はいくらと書かれているのか?

2026年10月30日時点で報酬が登録されているのは米国の2件で、Staff FDEが19.9万〜32.5万ドル、FDE Leadが24.1万〜39.05万ドルです。どちらも株式の付与があると書かれています。ロンドンの2件には報酬の記載がありません[1][2][3][4]。

LovableのFDE関連求人の報酬レンジ(2026年10月30日時点)
職種勤務地報酬(求人票のレンジ)経験年数の要件
Staff Forward Deployed EngineerNew York City / San Francisco / Boston$199K – $325K、株式あり[1]8年以上[1]
Forward Deployed Engineering LeadNew York City / San Francisco / Boston$241K – $390.5K、株式あり[2]12年以上[2]
Staff Forward Deployed EngineerLondon記載なし[3]8年以上[3]
Forward Deployed Engineering LeadLondon記載なし[4]12年以上[4]
Solutions Architect(隣接職種)San Francisco$181K – $246.5K、株式あり[6]記載なし[6]
Lovableの公開ジョブボード(Ashby)の構造化データ。基本給か、賞与などを含むかは求人票に書かれていない。実際の支給額や中央値ではない。

Staff FDEの上限32.5万ドルは、同じ会社のSolutions Architectの上限24.65万ドルより約8万ドル高く、FDE Leadの上限39.05万ドルはさらにその上にあります[1][2][6]。海外のFDE求人に書かれた報酬の全体像はFDEの年収を求人票で読む、日本の相場はFDEの年収・給料にまとめています。

Replit・Vercel・FigmaのFDE求人と何が違うのか?

Lovableと同じく「アプリやコードを作る道具」を企業に売るReplit・Vercel・FigmaもFDEを募集しています。4社の米国のFDE求人を1件ずつ並べると、Lovableは年数要件が最も重く、出張の割合を数字で書いている唯一の会社でした。FDEを技術部門に置く点はReplit・Figmaと同じで、Vercelだけがプロフェッショナルサービス部門に置いています[1][12][13][14]。

アプリ・コードを作る道具を売る4社のFDE求人(2026年10月30日時点)
会社部門の表記経験年数報酬(米国の求人票のレンジ)出張求人票が掲げる成功の形
Lovable(Staff FDE)EPD / Enterprise Engineering[1]8年以上[1]$199K – $325K、株式あり[1]最大50%[1]個々の導入の成功にとどまらず、プラットフォームに取り込むべきものを見極めて作る[1]
ReplitEngineering / Forward Deployed Engineering[12]5年以上[12]$180K – $300K、株式あり[12]記載なし[12]大企業の顧客で、構想からアプリの本番導入まで持っていく[12]
VercelProfessional Services[13]6年以上(うち顧客向けの技術職2年以上)[13]サンフランシスコの基本給 $137,000 – $207,000、株式あり[13]記載なし[13]顧客の環境で本番のコードが動き、顧客のチームが自分で拡張できるようになること[13]
FigmaEngineering(営業やサービスの職ではないと明記)[14]5年以上[14]基本給 $153,000 – $376,000、株式あり[14]定期的な出張あり(割合の記載なし)[14]顧客の製品・開発チームに滞りなく定着させること。一度解いた型は手順書や製品に変える[14]
各社の公開ジョブボードのスナップショット(2026年10月30日取得)による。各社の米国のFDE求人1件ずつを比べた。Vercelは本文の役職名がSenior Forward-Deployed Engineer。報酬は求人票に書かれたレンジで、実際の支給額ではない。

FigmaもLovableと同じく「創設期の(founding)FDEチーム」を作っていると書き、この職をシニア/スタッフ級の技術職と位置づけています[14]。創設期のチームをシニア級以上の技術職として技術部門に置く点は2社で共通していますが、年数要件はFigmaが5年以上、Lovableが8年以上と差があります[1][14]。

日本の読者にとって、LovableのFDE部門は何を意味するのか?

2026年10月30日時点で、LovableのFDE求人に日本の勤務地はありません[10]。勤務地はロンドンと米国だけで、FDEの求人票には在宅勤務やビザについての記載がありません[1][3]。10月30日に取得した米国の隣接職種(Solutions Architect)の求人票は、ビザの支援をしないと明記していました[6]。日本の読者にとっての意味は、求人そのものより、FDEの役割の変わり方を示す例として大きいと編集部は見ています。

  • 求職者にとって:Lovableは、誰でもアプリを作れるサービスでも、本番に通す仕事にはフルスタックで8年以上の経験者を求めています[1]。AIで作る人が増えるほど、作られたものを社内のデータ・認証・審査に通せる技術者の価値が上がる、という方向を示す例です
  • 求職者にとって:選考に「自分が作ったものを見せる」段階があり、英語の書類で応募します[1]。SIerやコンサルで顧客の本番環境に載せた経験は、作ったものとして語れる形にしておくと生きます
  • 採用企業にとって:AIでアプリを作る道具を社内に広げても、本番に進めるには会社の実データへのアクセスとセキュリティ部門の承認が要る、と提供する側が書いています[7]。道具を入れるだけでなく、中央でガードレールを決める担当と、試作を本番に通す担当を決めておく必要があります

この記事の資料から分からないことは何か?

この記事の材料は、Lovableの求人票と公式ブログ、その報道です。FDEのチームが今何人いるのか、誰が率いているのか、どの顧客を担当しているのかは、どの資料にも書かれていません。

まとめ

Lovableは、誰でもアプリを作れるサービスを大企業の本番に通すために、経験の長い技術者でFDE部門を立ち上げようとしています[1][7]。2026年10月30日時点の要点は次のとおりです。

  • Lovableは2026年10月、FDE部門の創設メンバーとしてStaff FDEとFDE Leadを、ロンドンと米国で募集し始めた。10月下旬に米国の2件が公開され、ロンドンのFDEは職種名に「Staff」が付き、ストックホルムのリーダーの求人は掲載が終わった[1][2][3][5]
  • 同じ10月に、顧客のクラウド内でアプリを動かす機能などを発表し、ロンドン拠点の開設を発表して拠点のチームにforward-deployed engineeringを挙げた。FDEの役割は、試作のアプリを顧客の社内データとセキュリティ審査の中で本番に通すことと読める[7][8]
  • FDEは営業部門ではなく技術部門(EPD / Enterprise Engineering)に置かれ、営業部門のSolutions Architectとは分けて募集されている[1][6]
  • 米国のStaff FDEは8年以上・最大50%の出張・19.9万〜32.5万ドル、FDE Leadは12年以上・24.1万〜39.05万ドル(いずれも求人票のレンジ、株式あり)[1][2]
  • Replit・Vercel・Figmaと比べると、年数要件が最も重く、技術部門に置く点はReplit・Figmaと同じ[12][13][14]
FAQ

よくある質問

QLovableのFDEの年収はいくらですか?

2026年10月30日時点の米国の求人票では、Staff Forward Deployed Engineerが19.9万〜32.5万ドル、Forward Deployed Engineering Leadが24.1万〜39.05万ドルで、どちらも株式の付与があります。ロンドンの求人には報酬の記載がありません。いずれも求人票に書かれたレンジで、実際の支給額ではありません。

QLovableのFDEにはどのくらいの経験が必要ですか?

2026年10月30日時点の求人票では、Staff Forward Deployed Engineerが本番のソフトウェアを作ってきた8年以上の経験、Forward Deployed Engineering Leadがソフトウェア開発・技術アーキテクチャ・顧客向けの技術職にわたる12年以上の経験とチームを率いた経験を求めています。

QLovableのFDEは日本で募集していますか?

2026年10月30日時点で、LovableのFDE求人の勤務地はロンドンと米国(ニューヨーク・サンフランシスコ・ボストン)だけで、日本の勤務地はありません。求人票は応募書類を英語で出すよう求めており、英語が社内の共通語だと書いています。

QLovableのFDEとSolutions Architectは何が違いますか?

2026年10月30日時点の求人票では、FDEは技術部門(EPD / Enterprise Engineering)に置かれ、顧客と一緒に本番のシステムを作って運用し、知見を製品の改善に変える職です。Solutions Architectは営業部門(GTM / Revenue)に置かれ、営業と組んで技術的な要件把握や提案設計、デモや価値検証を受け持つ職です。

QLovableのFDEの選考はどう進みますか?

2026年10月30日時点の求人票では、Staff Forward Deployed Engineerはフォーム記入と短い面談、短いライブコーディング、複数回の技術面接、自分が作ったものを見せる段階の4段階です。Forward Deployed Engineering Leadは、ライブコーディングの代わりに技術リーダーシップの面接があり、最後に一緒に働くリーダーとの面談が加わります。

Sources

出典・参考資料

  1. 1

    求人票Staff Forward Deployed Engineer

    Lovable ・ 公開 2026-10-21 ・ 閲覧 2026-10-30

    米国(New York City / San Francisco / Boston)。部門・業務・要件・報酬・出張・技術スタック・選考の流れを参照

  2. 2

    求人票Forward Deployed Engineering Lead

    Lovable ・ 公開 2026-10-23 ・ 閲覧 2026-10-30

    米国(New York City / San Francisco / Boston)。業務・要件・報酬・選考の流れと、10月25日取得分の勤務地の表記を参照

  3. 3

    求人票Staff Forward Deployed Engineer

    Lovable ・ 公開 2026-10-06 ・ 閲覧 2026-10-30

    ロンドン。10月8日取得分(職種名 Forward Deployed Engineer)と10月30日取得分の本文の差分、要件・出張の記載を参照

  4. 4

    求人票Forward Deployed Engineering Lead

    Lovable ・ 公開 2026-10-13 ・ 閲覧 2026-10-30

    ロンドン。米国の同職種との本文の違いと、報酬の記載が無いことを参照

  5. 5

    求人票Forward Deployed Engineering Lead

    Lovable ・ 公開 2026-10-07 ・ 閲覧 2026-10-29

    ストックホルム。10月29日取得分まで掲載され、10月30日取得分では掲載が終わっていたことを参照。2026年10月30日時点で掲載終了(取得日の控えを残している)

  6. 6

    求人票Solutions Architect, San Francisco

    Lovable ・ 公開 2026-10-13 ・ 閲覧 2026-10-30

    隣接職種。部門(GTM / Revenue)・業務・要件・報酬・勤務の条件を参照。9月29日取得分から掲載があり、公開日の値は再掲載後のもの。2026年10月31日時点で掲載終了(10月30日取得の控えを残している)

  7. 7

    公式Enterprise features October roundup

    Lovable ・ 公開 2026-10-20 ・ 閲覧 2026-10-31

    連邦型の運用の説明と、顧客のAWS・Azure内での実行、Deutsche Telekomの本番稼働などの機能を参照

  8. 8

    公式Hello from Lovable's new London home

    Lovable ・ 公開 2026-10-29 ・ 閲覧 2026-10-31

    ロンドン拠点の人数と計画、拠点のチームの並び、プロジェクト数を参照

  9. 9

    公式We just raised $400M in Series C funding to help people run their businesses

    Lovable ・ 公開 2026-08-12 ・ 閲覧 2026-10-31

    調達額・評価額、Fortune 500での利用、人員の計画を参照

  10. 10

    公式Careers at Lovable

    Lovable ・ 閲覧 2026-10-31

    公開日の記載なし。掲載されているFDE関連の求人4件と勤務地を参照

  11. 11

    記事Lovable opens its first London office with 70 staff

    Ana Maria Constantin ・ The Next Web ・ 公開 2026-10-29 ・ 閲覧 2026-10-31

    ロンドン拠点に事業顧客と直接働くforward-deployed engineersが入るという報道を参照

  12. 12

    求人票Forward Deployed Engineer

    Replit ・ 公開 2026-08-24 ・ 閲覧 2026-10-30

    比較。部門・年数要件・報酬・業務の記載を参照

  13. 13

    求人票Forward-Deployed Engineer

    Vercel ・ 公開 2026-01-07 ・ 閲覧 2026-10-30

    比較。部門・年数要件・報酬・成功の定義を参照

  14. 14

    求人票Forward Deployed Engineer

    Figma ・ 公開 2026-08-25 ・ 閲覧 2026-10-30

    比較。創設期のFDEチーム、技術職としての位置づけ、年数要件・報酬を参照

この記事は上記の出典を原文で確認したうえで執筆し、に全出典を再検証しています。求人の件数・内容は2026年10月30日時点のものです。募集は予告なく終了・変更されることがあります。

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